初めてラグドールと暮らす前に知っておきたい歴史
1960年代にアメリカのカリフォルニア州に住むアン・ベイカーという女性が、新しいシールポイントの長毛種を生み出そうと、開発を始めたのが、ラグドール誕生の始まりになります。ペルシャとバーマンを交配し、生まれた猫とバーミーズを交配させて誕生したのがラグドール原形といわれています。
「ラグドール」(RagDoll)という名前は、「ぬいぐるみ」という意味です。ベイカーが開発をした大きな猫は、その名の通り大きくてふわふわして、とても温厚で、まさしくぬいぐるみのような猫でした。
一般的な猫は人間に抱っこされる事を嫌う傾向にあるのですが、ラグドールは人間に抱っこされると大人しくなり、腹を見せてそのまま寝てしまう事もあるくらいです。
ベイカーは、IRCA(International Ragdoll Cat Association)という組合設立をして、「ラグドール」という名前を商標登録しました。そしてIRCAに登録しているブリーダーのみが「ラグドール」という名前をつけられるように仕組みました。現在に置き換えるとフランチャイズ制のような組織作りをしたのです。
1970年代以降に確立されたラグドールという名前の猫は、IRCAに登録されたブリーダーたちの手によって、長い時間をかけて血統が確立されていく事になります。
そして、すでに存在している有力な猫種登録団体「CFA」「GCCF」などに登録されることになります。
2000年、バイカラーの毛色が正式にCFA(アメリカの猫種登録協会)に公認されました。次いで2008年にはカラー・ポイントとミテッドの毛色も公認されました。
ラグドールは比較的新しい猫種なのです。
「ラガマフィン」という、ラグドールに良く似た猫種があります。
独占的なベイカーのやり方に不満を持ち、組合を脱退した人達の一人が、ラグドールととてもよく似た猫を開発します。それが「ラガマフィン」です。